瑠惟夏の日記

日々の出来事を。

実家にいた頃の本当にあった怖い話

こんばんは。瑠惟夏です。

今日Twitterでツイートした「生前の記憶」について、私がウソというか、記憶を脚色していないか不安になったので母親に確認を取りまして。

(Twitterの内容はこちら→ https://twitter.com/ruikaruikaruika/status/1220725017299890182?s=21)

結論から言うと事実だったので一安心。

その話から母親から「あなたオバケも感じる子だったけど、東京では最近どうなの?」と聞かれて久しぶりにオバケの存在を思い出しました。

東京に来てからはもう殆どヤバイ!と思うようなことは起こっていないのですが、北海道(特に実家)にいた時は確か何度か遭遇したことがありまして。

今回は私が今までの中で1番未だに鮮明に覚えている嘘のようで本当の話をご紹介したいと思います。





私が高校1年生だった頃の話し。

勉強が苦手な私は、基本テストの前日は一夜漬けをして勉強していた。

その日の夜も、私は必死に居間の食卓テーブルで英語の文法を覚えていた。

深夜2時を回り、家族も全員スヤスヤと寝息を立てて眠りについていた。

(家の構図は大体こんな感じ。それぞれ自室で寝ていました)

いつもならTVを付けながらテキストに向かっていたのだが、明日の英語はもう本当に勉強をしていなくて切羽詰まっていたため、TVもつけず食卓テーブルの灯りだけをつけて集中していた。

弟の部屋は大きめの和室なため、扉は障子で出来ている。

今この空間で聞こえる音は、キッチンの近くにある古めのカチコチと秒針が鳴る時計と、弟の寝返りを打つ音、ノートに乱暴にペンを走らせる音のみだった。

カチコチ

カチコチ

「…ぃょ……」

ん?何かが聞こえる。

どうやら弟の寝言のようだ。

可愛いやつめ…!とクスッと笑って再びノートに向き合うと、

「〜〜ぃ。ん…」

とだいぶ長めの寝言を言っているようだ。

ほほぉ。明日お母さんが起きたら、こんなこと言ってたよって教えてあげようかな。と弟の寝言に少し耳を傾けてみた。

すると、まだまだ小さい弟だ。声変わりなんてしていない、女の子と対して変わらない声の高さのはずなのに、なにか低い音が聞こえる。

ザワッとした。

なんだ、なんなんだ。

そうして集中して耳を澄ませると聞こえてしまったのだ。

「お母さん、知らない?」

心臓が飛び跳ねた。

嘘だ。これはどう考えても大人の男の人の声だ。

「ぼく、知らないよぉ…」

弟が寝言でそう男に返事をしていた。

変な汗が体から溢れ出ているのを感じた。

不審者か?いやそんなはずない。たしかに弟の部屋には窓があるけど、なんたって北海道。二重窓で窓自体も重みのあるものだから、開ける時に絶対に音がカラカラとなるはずなのだ。

小さい頃から開け慣れている窓なのだ。私に気付かれないで開けることが不可能なことくらいは分かる。

いや、待てよ。待て。今この家で起きているのは誰だ?

そして今弟の部屋から一番近くにいる人間は…

私だ。

誰なのか何なのかは分からないが、母の居所を質問しか「何か」が次に私のところに来ることは容易に想像出来ることだった。

思わず小さく「まって…」と私は声に出し、テーブルの足に小指をぶつけながら自室に勢いよく滑り込んだ。

どうしよう、どうしたらあの「何か」が来ないのだろう。

パニックになりながら必死に考え、当日ハマっていたV系バンド「the GazettE」のCDを爆音で鳴らした。

もういっそ家族の誰でも良いから起きてくれ!!お願い!!1人にしないで!!!

なるたけシャウトが激しい曲をかけ、何かに取り憑かれたように1人深夜にヘッドバンキング

むしろ私が側からみたら怖いはず。あの「何か」だってきっと恐れおののくはずだ。

しかしその時ふと頭によぎった。

母だ。

母の所にいくかもしれない。私の所に来なくても、母の身に何か起きるかもしれない。

ここでもう一度家の間取りをお伝えしておくと、

私の部屋から両親の寝室に行くまではかなりの距離がある。

さっきまでいた居間を通り、何かがいた弟の部屋を横切り、綺麗に反射するガラスの扉をあけ、一番奥の部屋へと行かなくてはならない。

深呼吸するものの心臓が言うことを聞かない。

今となってはシャウトの音楽がさらに私の精神を不安にさせるものになっていた。

やるしか…ない。

携帯をギュッと握り、なるたけ目を開けないように、かつ床だけは確認できるほどうっすら視界を確保して全力ダッシュした。

何か背後に気配を感じながらなんとか両親の寝室にたどり着いた。

「お母さん!!お母さん!!起きて!!ねえ!起きて!!」

高校生にもなってこんなに母親をバンバン叩いて起こすやつはいないだろう。

それでも必死に体を揺さぶって母を起こすと、

「なぁに〜もう〜どうしたの〜…」

と半分寝ぼけながら母が目を覚ました。

とりあえず自分以外の人間が起きたことに安心しつつ、ザックリと何が起こったのか説明をすると

「アンタ寝ぼけてたんじゃないの〜うふふ〜」

とまた布団に潜り込もうとした。

待って1人にしないで!!

そう思った私は小学校低学年以来、久しぶりに両親の間に挟まれて眠りについたのだ。



翌朝。

母が面白おかしく私が必死になって起こしに来たことを父に朝食を出しながら話していて、

本当なのに…でも本当かなぁと少々自分を疑っていた。

案の定テストの出来はボロボロだったが、まぁいいかと昼過ぎに自宅に帰宅する。

「ただいま〜テストヤバかったわ〜」

もう昨日の事も忘れてカバンを床に下ろすと、血相を変えた母が質問してきた。

「ねぇ、昨日るいが言ってた話しだけどさ…あれ何時くらいだった?」

朝のケタケタ笑っていた顔ではない。

「えっ…多分最後に時計見たのは2時30分とかだったから…うーん…3時になる前とかじゃないかな。」

「そっか…そう…あのね…お母さん昔モテたのね?」

「へ?あぁ、うん。」

なんだその話。母はすぐ話を変える癖があるので、もうその話は終わりか。と食卓テーブルにあるお菓子の袋を開けた。

「お母さんがパパと付き合う前に結婚前提で付き合ってた人がいるんだけどね」

「あーうんうん。」

「昨日のその時間、その人亡くなったんだって。」






結婚とはタイミングとよく良いますが、その人と母は結婚しなかったものの、良い関係を築いていたらしい。

あの「何か」はなんだったのか。

仮にその男性だとしたら、最後に母に挨拶にきたのか、それとも母をあちらに連れて行こうとしたのか、誰も知ることはない。


気をつけて。3時になりましたよ。

良い夢を。